アメリカ横断 ~5日目 別荘でホームステイ~
こんにちは、こーへいです。
前回はアメリカ横断4日目、ネバダ州ラスベガスからアリゾナ州キングマンまでバスとヒッチハイクで行き、グランドキャニオンを目指していました。その続きです。
2017年8月2日
朝7時ごろ、Kingmanのフリーウェイ40号線沿いにあるマクドナルドの裏のテントで目が覚めました。
マックで洗顔などを済ましてからハンバーガーを食べ、ドリンクは昨日のカップを使って水やジュースを飲み、日本から持ってきた賞味期限切れの黒糖まんじゅうを2人で仲良くはんぶんこ。
Wi-Fiもせっかく使えるのでしばらくスマホをいじっていました。
そこであることに気づく。
今日グランドキャニオンに着かなかったら日本に帰る飛行機に間に合わないかも、、?
というのはノープランが大好きな僕たちでもさすがに多少の地理の知識や道路事情、経由地、日数などの最低限は調べて計画していました。
その計画では横断開始4日目にはグランドキャニオンに着く予定だったので少し焦りを感じ、今日こそはグランドキャニオンに行ってやるぞという意気込みをしました。
午前9時、ダンボールには“Grand Canyon”の文字を書き、マックの駐車場を出入りする車を狙ってヒッチハイク開始。
1時間、、、2時間、、、3時間経過、、、。
あっという間にもう昼です笑
というか昨日の夜から換算すると全然つかまえられてない、、。
いったんポジションを変えるためにマックの裏をたまに走る貨物列車の線路を越えて1分に1台通らないくらいの住宅街の路地でヒッチハイクをしてみました。
そしたらなんと一発で若い女性が止まってくれました!
しかしその人はここらへんに住んでいる地元の方だったので遠出はしないそう。
残念でしたが反応があった!続けてヒッチハイクします。
するとまたすぐに車が止まり、その後もまた車が止まってくれましたがどちらも地元民。
確かにこんな路地でグランドキャニオンに行く人なんかいないよな、、。
なんて思っていると、パトカーが2台向かってきました。
そして見事に僕たちの目の前で止まってしまいました。
ん??待って、え!?
中からしかめ面のごつい警察官が3人出てきました。
僕たちはあまり英語が聞き取れませんでしたがなにやら怒っている様子。パスポートを回収され、身分や事情を聞かれました。
多少は事前に調べていたのでもともと知ってはいました。しかしまさかと思いきや本当に捕まるなんて、、、。
でも僕たちは進むためにやるしかありません。ごめんポリス。仕方ないんだ、、。
パスポートを返され、警察には“バスで近くの栄えている町までまずは行け”的なことを早口英語で言われ、去っていきました。
マックの方に戻るふりをしてパトカーも見えなくなったことを確認。
はい。ヒッチハイク続行!笑
しかし数分したらまたまたさっきのパトカー登場!まじかぁ、、、
機嫌の悪そうな顔をして同じごつい警察が出てきてもちろん怒られました笑
パトカーが去っていくことを確認し、さらに少し進んだ先の路地でヒッチハイク。
すぐに若い男性が止まってくれ、少し先なら乗せて行ってくれるそう。
僕たちはとにかくこの場所から離れたかったので乗せてくれればどこに行ってもよかったのです。
感謝して車に乗り、走ろうとした瞬間、またまたさっきのパトカーが着ちゃった、、。
警察に降りろと言われ、運転手はヒッチハイカーを乗せてはいけないことを告げられ、警察が
「If you do this again, you'll go to a jail.」
と僕たちを脅し、それが本当だったのかはわかりませんがその時はさすがにこれ以上できないと感じて諦めました、、、。
州法で決められていて注意されているのにもかかわらず何度もやってしまいすみませんでした。せっかく止まってくれた方にも迷惑をかけてしまいすみません!
あ~アリゾナは厳しいし暑いしどーしよう、、。
仕方なく警察に言われたとおりKingmanの市街地までバスで行くことにしました。
そのバスは【Kingman Area Regional Transit(KART)】というローカルバスで、ウェブサイトは無く、グーグルマップにも表示されないレアものです。
Kingmanに住んでいる人にしかわからないそのバスの時刻表をバス停で確認すると、1日に何本か走る的なスーパーてきとーな書き方でした笑
しかし僕たちに残された交通手段はバスのみ。バス停で炎天下45℃の中1時間以上待ち続けていると小さいバスが到着。
こんなところで外国人を乗せるのは初めてだったのか、運転手に1人1,5ドルと言われバスのパンフレットを渡してくれました。
バスの中は涼しく快適。真夏のアリゾナは本当に干乾びてしまうのでは、、。
いやいやながら西に進み、30分くらい乗るとIn-N-Out、マック、KFC、タコベル、そして世界最大のスーパーチェーンであるウォルマートなどあらゆる店が並ぶ町の一角に着きました。
(どこ行けば良いかわからなかった僕たちはずっと乗っていてここが終点だったらしい)
僕たちはアメリカに入国して初めてウォルマートに入り、Wi-Fiがつながることを確認してから店の入口にあったベンチで休みました。
そこでなんと!!!僕たちはグランドキャニオンに行けないことを確信して諦めることにしました、、、。(めちゃくちゃショックだった)
ベンチで休んでいると、1人の優しそうなおじいちゃんが話しかけてきました。
おじいちゃん:「Hey. Are you guys Japanese?」
僕たち:「Yes.」(グランドキャニオンに行けなくて途方に暮れてた)
おじいちゃん:「I figured. What are you doing?」
僕たち:「We wanna go to......」(説明)
おじいちゃん:「We have a second house near Grand Canyon.」
僕たち:「What!!!??? Really!? Can you take us there?」
おじいちゃん:「Sure!」
、、、、、笑笑
てことでグランドキャニオンはまだ諦めません!!!キセキ!?
おじいちゃんの名前はRandyさん。Randyさんは62歳で昔5年ほど日本で仕事をしていたことがあり、日本人にとてもお世話になったことから日本人に恩返ししたいとのこと。
そして建設関係の仕事をしていたらしく、過去に建物をいくつも設計から建設までして、グランドキャニオンの近くの別荘も自分で設計したっぽい。
普段はカリフォルニア州サンディエゴに住んでいて、今回はアリゾナ州のフェニックスに向かう途中、別荘に扇風機がほしくて偶然ウォルマートに買いに来たそう。
またRandyさんには家族がいて、車内には奥さんと白くて可愛い犬のCocoが待機していて、息子と娘も別で暮らしているとのこと。
僕たちはRandyさんの車の荷台にバックパックを乗せ、後部座席に乗り込みました。
車内ではアメリカ文化や日本文化の違いや言語の特徴などでとても盛り上がり、Kingmanから真北に60マイル進み、1時間半ほどかけて見渡しの良い山の景色を眺望できるMeadviewという地名にある別荘に夕方5時前に到着しました。
別荘は中も外も広く、とにかく素敵すぎて説明すると記事が終わってしまうので省きます笑
着いてからは可愛いCocoとじゃれ合ったり、奥さんがインスタント焼きそばにお湯を入れたままソースを入れちゃったり、3日ぶりにシャワーを浴びたり、ビールを飲んだり、家のまわりを案内してくれたり、車のような乗り物を運転したり、遠くの峡谷を狙って銃を撃たせてもらったり、ステーキを作ってもらったり、みんなで楽しい時間を過ごしていました。
日が沈みかけ、徐々に暗くなっていく峡谷を2人で眺めながら、今日の昼まで炎天下で警察に注意されていたことを思い出したりしていました。
夕日めっちゃきれいだったな~
夕方に一度、スコールが来て外のテーブルのガラスが割れたことにはビビりましたが、それ以外は平和に過ごし、2人で寝られるベッドも用意してくれました!
明日はグランドキャニオンの近くまで連れて行ってくれるそう。
一度諦めてしまったグランドキャニオンに再び行ける希望が現れた5日目でした。
今夜はホームステイ!ゆっくり寝よう!!!
次回はグランドキャニオンに行こうとするが、、、。
ではまた次回をお楽しみに^ ^